お宮参りの習慣や風習について

お宮参りの習慣や風習について

日本では赤ちゃんが生まれて約1ヶ月経つと、神社などにお宮参り、初宮参りをする風習があることは皆さんご存知のことと思います。
これはお子様の健康と幸福、今後の成長を祈り、氏神様への初めての挨拶として神社にお参りに行くものです。

現在は特に都会において考えてみると、氏神様に対する意識が低く、新興地には氏神自体が存在していません。ですから、お参りする神社は出生地や居住地の氏神でなくとも、父母の信仰や考え方によって決めていけば良いでしょう。
特別に信仰もなく、お宮参りに意味さえ感じられないのでしたら、親子3人で写真館にて記念写真を撮ったり、お祝いの食事をするだけでもいいと思います。

お子様の初着や祝着はその限られた期間にしか着せてあげることができません。
家族の一員として記憶や思い出としてだけ残すのではなく、記録として写真に残すことも大切なことだと思います。
そんなお宮参りの習慣や風習についてもう少し考えてみたいと思います。

 

風習の起源

この風習はかつて、生まれた子供を自分の氏神を祀っている神社に連れて行き、その土地を守る氏神様に新しい氏子として認めてもらい、地域社会の一員にするための儀式だったそうです。

その起源は平安時代に歩行はじめという習わしがあり、生後20日頃から50日頃の子供を連れて、吉の方角に住む知人宅を訪ねて歩いたのが始まりとされています。

それが室町時代になり、後の室町幕府第3代将軍であり、かの有名な金閣寺を建立した足利義満が生まれた時、幕府の力や勢いを示すために大掛かりな宮参りが行われたことをきっかけとして、この行事をお宮参りと呼ぶようになり一般にも広がっていったそうです。

 

習慣として広がるまでの背景

江戸時代に入り後の第4将軍、徳川家綱となる徳川家光の長男のお宮参りをした帰り道、重臣である井伊直孝の屋敷に立ち寄り休息をとったそうです。
将軍の行いは影響力が強いこともあり、以後、お宮参りをした若君は帰りに井伊家に立ち寄ることが日常化していたようです。
この若君がお宮参りの際に井伊家に立ち寄るという風習が始まりとして庶民の間でもこれに習って親戚や知人宅へお宮参りの報告と挨拶に伺う習慣が各地に広がったとされています。

しかし、現代では昔のようにお宮参りのしきたりにこだわっているご家族も少なくなってきています。
時代の流れはこうした世代を通して受け継がれた風習や習慣なども変えてしまう力があります。
室町時代では通じることはないであろう言葉が現在では日常化していますし、その逆に現代では室町時代の人々のような言葉遣いなどはまずしません。

 


お宮参りの習慣や風習について

昔のようにしきたりを重んじたお宮参りや親戚で集まる習慣は少なくなっているかもしれませんが、子供が無事で健康に生まれてきてくれたことに対する喜びや、これから元気に育って欲しいという想いは今も昔も変わらないと思います。
人の心という部分は時代を隔てても共通しているものなのです。

当店ではお宮参り着物、祝着、初着、撫松庵、振袖、訪問着、袋帯、草履などお子様の晴れ姿を演出するアイテムが充実なラインナップにてご用意しています。
今も昔も変わらない想いを着物で表現してみるのも良いと思います。